最新裁判事例記事等


【養子縁組で相続対策、最高裁が統一判断】 預貯金も遺産分割対象に、最高裁が初  情報元 日本経済新聞  

【預貯金も遺産分割対象に、最高裁が初判断】情報元 日本経済新聞

【相続放棄申述無効により、遺産分割調停排除決定取り消し】情報元 判例時報2302号


【養子縁組で相続対策、最高裁が統一判断】   2016.12.14 情報元 日本経済新聞  

 

「相続税対策で結んだ養子縁組は有効か、最高裁が初の司法判断を示すことになった。これまでの裁判では「有効」「無効」が分かれていた。最近は相続税の増税で節税策への関心が高まっており、最高裁の結論が注目されている。 最高裁で審理されるのは、亡くなる前年に長男の息子である孫と結んだ養子縁組が有効かどうかが争われた。一、二審判決によると、養子縁組の成立後にこの男性と長男の関係が悪化し、男性の長女らが「養子縁組は無効」として提訴した。相続税法の規定では、養子縁組で相続人にできる人数は実子がいれば1人、実子がいなければ2人に限られる。無制限に非課税枠を広げることはできないが、後継ぎになり得る孫や、子の配偶者を養子として節税を図るケースは珍しくない。 税理士法人レガシィ(東京)の調べによると、15年の課税価格5億円以上の相続のうち、約4割が養子縁組を結んでいたといい、節税策として定着しつつある。 当事者は必ずしも「節税目的」と明言しているわけではないが、遺族間で相続が問題になった場合、裁判になることもある。これまで家庭裁判所など下級審では、節税目的であることを理由に養子縁組を無効とする判断は少なかった。今回の事例でも一審・東京家裁は有効とした。 しかし二審・東京高裁判決は、男性が税理士からたびたび節税効果の説明を受けていた経緯などを踏まえ、「相続税対策が目的で真の親子関係をつくる意思がなかった」として無効と判断した。一、二審で結論が分かれ、孫側が上告した。 最高裁第3小法廷(木内道祥裁判長)は11月1日、上告を受理し、12月20日に双方の意見を聞く弁論を開くことを決めた。通常、弁論は二審の結論を変更するときに開かれるため、「無効」とした二審判決が見直される可能性がある。


【預貯金も遺産分割対象に、最高裁が初判断】 2016.12.19 情報元 日本経済新聞

  相続の取り分を決める「遺産分割」の対象に預貯金が含まれるかどうかが争われた審判の決定で、最高裁大法廷(裁判長・寺田逸郎長官)は19日、「預貯金は遺産分割の対象となる」との初判断を示した。話し合いや調停では預貯金を含めて分配を決めるのが原則で、実務に沿ってこれまでの判例を見直した。

 過去の判例は、相続人全員の同意がなければ預貯金を遺産分割の対象とできず、不動産や株式といった他の財産とは関係なく、法定相続の割合に応じて相続人に振り分けると考えてきた。最近では2004年の最高裁判決が「預貯金は法定相続分に応じて当然に分割される」としていた。


【相続放棄申述無効により、遺産分割調停排除決定取り消し】

 遺産分割調停から排除の決定を受けた後で、放棄の意思が欠けており、放棄申述は無効であったと排除決定を取り消した。(東京高裁平成27年2月9日決定 判例時報2302号)

 

 関連:相続放棄については、申述受理は申述書自体により本人の真意に基づくと認め得る限り常に本人の尋問等を行うことを要するものではなく、申述書は本人の自署を原則とするが自署でなければ無効であるということはできない。(最高裁小法廷昭和29年12月21日判決)